Mar 03, 2008

Stonewall

  • Stonewall
  • 1995
  • UK
  • IMDb
  • ゲイが描かれている
  • 時代
  • 恋愛
  • 差別
  • 女装・ドラァグ
Stonewall

Story

1969年6月27日にNYのバー、ストンウォール・インで実際に起こったストーンウォール事件にまつわるフィクションの映画。NYグリニッジ・ヴィレッジにあるバー、ストンウォオール・インに向かうドラァグクイーンのラ・ミランダはNYにやって来たばかりの青年マッティー・ディーンと出会う。マッティーはラ・ミランダとその友達にくっついてストンウォオール・インに足を踏み入れたが、やがて警察が嫌がらせにやって来て、女装の者たちのメイクを洗い流すように指示するなど、横暴に振る舞うことにショックを覚える。これに反発したラ・ミランダとマッティーは一晩留置場に入れられるも、語り合ううちに親密になっていく。マッティーは同性愛者の権利を主張するための集会に参加するためにNYにやって来ており、最終的にはフィラデルフィアでの抗議活動に参加する予定であった。この活動では女装や長髪などは禁止されていて、マッティはラ・ミランダを誘わなかった。一方、ストンウォオール・インのママであるボストニアとマフィアのボスであるヴィニーは他人に言えない自分達の関係で悩んでいた。そして6月22日、ゲイのアイコンでもあったジュディー・ガーランドが亡くなったというニュースが入る。
Review
The Lost Language of Cranes」のナイジェル・フィンチ監督の遺作となった作品で、今でも結構有名な俳優さんが揃って出ていたり。ラ・ミランダ役のギレルモ・ディアズは、あまりにも女装姿がイメージ違い過ぎて、彼だって気がつきませんでした。(笑)めちゃめちゃ足が綺麗なんですよ。彼はオープンリー・ゲイの俳優で、「I Think I Do」(ワシントン<恋>物語)というゲイ映画にも出ておりましたが、この時はゲイの役じゃなかったです。私のストンウォールの知識というと、アメリカの同性愛者の権利を主張する運動の発端となった暴動事件というぐらいでしたが、この映画を見て浮き彫りになったのは、当時のヘテロセクシュアル社会からの差別だけではなく、セクシュアルマイノリティの間でも、女装や男装などハッキリとセクシュアリティが目に見える人達と、見た目ではセクシュアルマイノリティだとはわからない人達との間にも溝があった事。抗議活動には女装や長髪を禁じ、きちんとヘテロセクシュアル社会に受け入れられやすいような服装で参加する事を義務付けるなど、ということは、好きで女装をしているラ・ミランダたちには受け入れられない事だったし、それは自分に対しての否定にもなってしまったこと。マッティーが集会で会った温厚なアクティヴィストのイーサンとラ・ミランダとの間で揺れるのも、この辺の事情があったからでしょう。暗闇の中でベッドに座ってマッティーを待つラ・ミランダのシーンが本当に切ないです。私が好きなシーンはラ・ミランダがテレビを見ている横顔をマッティーが眺めているシーン。私もあの時、マッティーと同じようにラ・ミランダの横顔を美しいと思ったのですが、それは容姿的な美しさの事ではなく、自分で好きな格好をして普通にテレビを見ているという安らぎを覚える光景だったからです。ところで、ラ・ミランダの喋り方だけれど、ギレルモ・ディアズは意識して台詞の最後に唇をクイッと閉じるようにしている風に見えるのですが、これって「セルロイド・クローゼット」でトニー・カーティスが明かした「お熱いのがお好き」で女装した時のコツと似ている気がします。

ストーンウォール事件:同性愛者に対して抑圧的に「手入れ」をくり返していた警察が、6月22日に亡くなったジュディー・ガーランドの追悼のためにNYのバーStonewall Innに集まっていた女装や男装の人達を検挙。これに反発するために同性愛者が暴動を起こした事件。これ以降、アメリカのゲイ・ライツの運動が盛んになったと言われている。詳しくはGoogleで

この映画の大きな特徴が、過剰なまでに流れる60年代のGirl Groupsのナンバーで、場面の要所要所でドラァグクイーンたちのリップシンクが見られる事です。実は私はプチGirl Groupsヲタでして、映画の冒頭からいきなりThe Shangri-lasの「Past,Present And Future」で、ストンウォール・インではゴーゴーボーイがThe Shirellesバージョンの「Ooh Poo Pah Doo」で踊っているなんて、かなりツボでした。(The Shirellesバージョンって、通常の彼女達のアルバムに入ってない曲なんですよ。)一連のリップシンクは最初と中盤に入るThe Ad Libsの「Boy From New York City」以外は全てThe Shangri-lasというグループの曲なのですが、とにかくこのグループは当時の他の女の子グループが♪お隣の男の子が気になるの〜♪なんて歌っている時に、家出とか暴走族の彼氏が事故って死んだだとか駆け落ちしたとか元彼が会いに来ちゃった、などという題材の曲をたいそうドラマチックに歌っていたグループだけに、彼女達の曲はラ・ミランダの暗い気持ちやちょっとエッチな感じでワクワクしている様子にピッタリだったと思われます。ちなみにリップシンクのしているのは以下の曲。(作品で歌われる順番で)

  • Boy From New York City - The Ad Libs
  • Out In The Street - The Shangri-Las
  • Boy From New York City - The Ad Libs(2回目)
  • Give Him A Great Big Kiss - The Shangri-Las
  • Sophisticated Boom Boom - The Shangri-Las
  • Remember (Walking in the Sand) - The Shangri-Las
  • Past, Present And Future - The Shangri-Las
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