Mar 03, 2008

ララミー・プロジェクト

  • The Laramie Project
  • 2002
  • USA
  • IMDb
  • ゲイが描かれている
  • 実在人物
  • バイオレンス
  • 差別
**NO IMAGE**

Story

ワイオミング州のララミーという田舎町で起きた事件。マシュー・シェパードがフェンスに縛り付けられたまま暴行され、そのまま放置され、病院に運ばれたものの死んでいった。この事件に関する舞台劇を制作するにあたり、実際に劇団員たちが現地に行き、地元の人々に取材をして、それを劇の形にしたのが「ララミー・プロジェクト」であった。映画版「ララミー・プロジェクト」の方は、これを元にアメリカの制作会社HBOが製作したもので、疑似ドキュメンタリーになっており、このプロジェクトに賛同した数々の著名な役者達が出演している。マシュー・シェパードはゲイであった。彼はゲイであったがために2人の若者に嫌悪され暴行された。人を人として扱わない程のその嫌悪はどこから来るものだったのか。ララミーという町の閉鎖性は関係していたのだろうか。ララミーという町では同性愛はどのように受け取られていたのだろうか。そういう疑問を劇団員達がインタビューしていく。マシューを死に至らしめた若者はどういう人間だったのか。そしてマシューはどういう人間だったのか。
Review
じつはこの映画では、マシュー・シェパードの姿は一切映らない。私達はただ人々が語る彼をイメージするだけなのだ。当然彼について良く語る人もいれば悪く語る人もいる。それらを合わせてマシュー・シェパードという人物をイメージするのだけど、私には少し難しかった。でも、もしかしたらこの映画においてマシュー・シェパードは世界中で起きているこの種のヘイトクライムの象徴として存在するために、わざとぼやかしてあるのではないかと思ったりもした。いつものようにネットであちこちのサイトを回っていて偶然にも見てしまった。マシュー・シェパードの写真を。私はじっと彼の顔を見つめ続けた。きちんと正面から撮られたその写真は、なぜか目がとても悲しげだった。それは私がこの後彼に起こる悲劇を知っていたためにそう見えたのかもしれない。悲しげに見えるその目を見つめつつ、私は何度も思った。なぜ彼は殺されなくてはいけなかったのか?と。なぜ今まで彼を知ろうとしなかったのか。やはり私の中でも彼は象徴でしかなかったのかもしれない。でもこれでようやくハッキリとした実像ができた。映画では、彼が最後に見たであろう夜景が映し出され、綺麗に終わっていたのだけど、はたして彼はその夜景を見る事が出来たのだろうか。悔しさと絶望と恐怖で、それどころではなかったのではないだろうか。色んな事をマシュー・シェパードの写真に語りかけてしまった。
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