Mar 03, 2008
Walk on Water
- LaLehet Al HaMayim
- 2004
- Israel / Sweden
- IMDb
- 登場人物がゲイ
- バイオレンス
Story
イスラエルの諜報機関MOSSADのエージェントであるEyalが受けた指令は、元ナチスの高官で密かに生きながらえているAlfred Himmelmanの暗殺であった。Alfred Himmelmanの息子はドイツで大きな会社を経営しており、娘と息子がひとりずついる。姉のPiaはキブツ(イスラエルの集産主義的共同体)に移り住みドイツには一度も戻らず、弟のAxelはそんな姉を父親の誕生日パーティーに連れ戻すためにイスラエルへやって来た。弟の目的を知らないPiaは、自爆テロ続きで危険な国内であることも考慮して、Axelのためにツアーガイドを雇い、Eyalはそのツアーガイドに成り済まして二人に近づき、情報収集を始める。
Review
イスラエル軍の中の同性愛を描いた「Yossi & Jagger」のEytan Fox監督の作品で、世代を経てもそれぞれの根底に残るホロコーストへの思いや、イスラエル国内の諸問題を浮き彫りにしながら、自分の仕事に疑問を持ちながら苦しむ男を描いた作品。私自身はイスラエルに思い出があるので、いくつかのシーンで少し懐かしさも覚えながら、それと同時にイスラエルに行った時に得た知識が少しだけこの映画を見るのに役立ったなぁと思いながら見ました。Axelがゲイだという設定は、監督自身のアイデンティティが反映されているので、とりわけ疑問もなかったのですが、ゲイでなくてはならない理由を考えてしまったのでした。ラストの方の場面で彼が父親の誕生日パーティーでイスラエル民謡を踊った時に、あぁそうか、と思いました。(遅い)父親の複雑な顔。彼は生きている事も隠していた自分の父、戦争責任を逃れて隠れて暮らしていた元ナチスの高官、にこれから息子を会わせようとしていたのですから、それは本当に皮肉なこと。しかもユダヤ人の友達を連れて現れた息子。そして更に父親もおそらく知らない皮肉として、Axelはかつてホロコーストの対象となった同性愛者。映画のラストには、この父親にとっては更に皮肉な事実が描かれているのですが、書かないでおきましょう。(笑)作品中何度も起こる自爆テロや、アラブ人居住区に行く事になったEyalの反応にも色々と考えさせられます。ところで、主演のLior Ashkenaziはイスラエルでもかなり有名な俳優だそうですが、本当にカッコいい。
